こんにちはピヨたけです。
ウマ娘アニメ2期の主役と言えばトウカイテイオーちゃん。ゲームでもガチャのレア枠で登場している人気キャラですね。ちなみにピヨたけは交換券でトウカイテイオーちゃんをゲットしました。
今回はそんな魅力的なトウカイテイオーちゃんのモデル、トウカイテイオーについて話をしていきたいと思います。
※紛らわしさ回避のためこのページではウマ娘をトウカイテイオーちゃん、競走馬をトウカイテイオーとします。
※トウカイテイオーの物語ということで、おそらくアニメのネタバレを含みます。
【競馬小話】三度の骨折を乗り越えた天才!その名はトウカイテイオー
戦績
トウカイテイオーの話をする前にまずは戦績を確認しましょう。
【3歳】
【4歳】
【6歳】
生涯成績は12戦9勝。2着はなく勝つか惨敗という戦績。トウカイテイオーという不思議な馬をよく表しています。
無敗の二冠馬
トウカイテイオーは12月に中京でデビューすると連戦連勝。圧倒的なその強さから皐月賞では重賞勝ちがないにも関わらず一番人気に支持されました。不利とされる大外の18番枠にも関わらず2着のシャコーグレイドに1馬身差をつける快勝。まずは一冠。
続く日本ダービーではこれまた8枠20番という大外枠ながら単勝1.6倍の圧倒的人気。そして2着のレオダーバンに三馬身差をつける圧勝劇。圧倒的なその強さに父である無敗の三冠馬シンボリルドルフがピッタリ重なりました。
誰もが親子2代無敗のクラシック三冠馬が誕生すると信じて疑わなかった。しかしダービーのレース後に剥離骨折が判明、全治六ヶ月の休養を余儀なくされ菊花賞は断念することになってしまいました。
この年の菊花賞を勝ったのがダービーで三馬身差をつけられた2着のレオダーバン。そのため「トウカイテイオーが出ていれば間違いなく勝っていただろう」、「レオダーバンの三馬身前にトウカイテイオーがいる」と言われました。そのぐらいトウカイテイオーの皐月賞・ダービーの強さは圧倒的だったんですね。
こうして親子2代無敗のクラシック三冠馬の夢は幻に。しかし時は流れトウカイテイオーのダービーから29年、2020年に父ディープインパクトとその仔コントレイルによって幻となった親子2代無敗のクラシック三冠馬が達成されることになります。
栄光と挫折と
骨折の完治後、春の目標を天皇賞(春)に定め、復帰戦の大阪杯に出走するトウカイテイオー。
この大阪杯を圧勝し、無敗のまま天皇賞(春)で前年度の覇者メジロマックイーンと勝負することになります。
この戦いは世紀の一戦として扱われトウカイテイオー鞍上の岡部騎手が「地の果てまでも走りそうと言えば、メジロマックイーンの武豊騎手は「ならばこちらは天まで昇ります」とやり返し、決戦ムードを盛り上げます。
結果はメジロマックイーンの勝利で、トウカイテイオーは5着。敗因は距離の壁や荒れ馬場ではないか?と言われています。
そしてレースの10日後に再度剥離骨折が判明。春シーズンは全休することに。
復帰戦の天皇賞(秋)。このレースにはトウカイテイオーより強い馬はいませんでしたが体調が優れず7着。
いいところなく掲示板も外したトウカイテイオー、天皇賞(春)からの連敗、さらに二度の骨折から「トウカイテイオーはもう終わったのではないか?」という声もしばしばささやかれるようになります。
そして迎えた一ヶ月後のジャパンカップ。イギリスの牝馬二冠馬ユーザーフレンドリー、オーストラリアのGⅠ4勝馬にして同国年度代表馬のレッツイロープ、同じくオーストラリアのGⅠ2勝馬ナチュラリズム、アーリントンミリオンを勝ったディアドクター、そして英国ダービー馬のドクターデヴィアスとクエストフォーフェイムと超豪華メンバーが揃い、いくらトウカイテイオーでも厳しいかと思われました。
しかしレースは残り150m地点からトウカイテイオーとナチュラリズムの一騎打ちに。激しい叩き合いの末わずかにトウカイテイオーが先頭でゴール。日本馬によるジャパンカップ制覇はカツラギエース、シンボリルドルフに続く3頭目、しかも世界の名だたる強豪を倒しての栄冠、トウカイテイオーはやはり強かったと印象づける勝利になりました。
そして暮れの有馬記念。今度こそ日本中のどこにもトウカイテイオーより強い馬は見当たりませんでした。
誰もが強いトウカイテイオーが帰ってきた。勝つのはトウカイテイオーで間違いないと思われ圧倒的一番人気。しかし原因不明の11着。そして悲劇は続き三度目の剥離骨折。トウカイテイオーはまたも長期休養を余儀なくされました。
奇跡の復活
トウカイテイオー三度目の骨折の年、クラシック戦線はナリタタイシン、ウイニングチケット、ビワハヤヒデの三強対決、牝馬では二冠馬ベガの登場。天皇賞(春)ではメジロマックイーンを三連覇を阻んだライスシャワーと盛り上がりを見せ、いつしかトウカイテイオーは忘れられた存在に。
そして迎えた有馬記念。一年振りのレースとなるトウカイテイオー。しかし三度の骨折から復帰ということもあり、勝ってくれという気持ちよりは、どうか無事に走りきって欲しいという思いの方が強かったことでしょう。あの時のオグリキャップのように。しかし競馬の神様はまたしてもドラマを用意してくれていました。
最後の直線、抜け出したのは一番人気のビワハヤヒデ、しかしそれを追走するようにトウカイテイオー。そしてゴール前の競り合いを制し、半馬身差で優勝。一年振りレース、しかもGⅠ有馬記念、これ以上ない舞台で競馬の常識を覆す優勝劇。これには実況していたアナウンサーも震える声で「トウカイテイオー奇跡の復活」と叫んでいました。
前回の出走から中364日でのGⅠ勝利は現在でも破られていない、長期休養明けGⅠ勝利の最長記録です。
トウカイテイオーという馬は
勝つのはトウカイテイオーで間違い無いだろうというレースを惨敗し、流石のトウカイテイオーでも厳しいだろうというレースを勝つ。そんないい意味でも悪い意味でも期待を裏切り続けるトウカイテイオーに人々は魅了され、記憶に残る名馬となりえたのです。栄光と挫折を繰り返す姿はさながら物語の主人公。まさしくトウカイテイオーちゃんの姿に重なりますね。
余談ですがトウカイテイオーはオグリキャップの最後のレース、有馬記念の月にデビューしています。それはオグリキャップからトウカイテイオーへ、次代のアイドルホースのバトンが渡された瞬間だったのかもしれませんね。
最後に
ということでトウカイテイオーはトウカイテイオーちゃんに負けず劣らず魅力的な名馬です。オグリキャップと同じく、あの時代の競馬ブームを支えた一頭で、今なお伝説は語り継がれています。
欲を言えば種牡馬としても成功して欲しかった。父のシンボリルドルフの父パーソロンは現代では貴重なスインフォード・ヘロド系ですからね、サイアーラインを残して欲しかった。
しかしトウカイテイオーの母トウカイナチュラルはナイスダンサー産駒のノーザンダンサー系。この時代はノーザンダンサー系の繁殖が多く、配合相手に困ったことと、あのサンデーサイレンスの輸入直後ということもあり、トウカイテイオーにとって物凄い逆風だったので仕方なかったのかもしれません。
種牡馬としての夢ある未来は叶いませんでしたが、是非ともトウカイテイオーとアニメのトウカイテイオーちゃんが叶えることが出来なかった無敗のクラシック三冠の夢をゲームでは叶えてあげたいですね。
ここまでみてくださってありがとうございました。それではまた。
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